見ないと損!
東野圭吾さんの才能や作品の魅力があふれた、絶対おすすめ映画を紹介します
本当に、東野圭吾さんは天才です
こんなに面白い、泣ける小説を書けるのはすごい
ミステリーも面白いですし、感動ものの恋愛小説もたくさん
ランキング形式にしてみました
ぜひ東野圭吾作品を楽しむ参考にしてください
ランキング。東野圭吾の絶対おすすめ映画作品一覧!(原作もまとめてます)
東野圭吾の魅力あふれる絶対おすすめ映画作品一覧です!
作品の魅力や感動できるシーンなどを、東野圭吾ファンにうかがいました
少々ネタバレありますのでご注意ください
1位 人魚の眠る家(映画・原作小説)
映画キャスト情報はこちらです↓
映画人魚の眠る家の脚本家は篠崎絵里子さんです。
監督は堤幸彦さんです。
- 東野圭吾×堤幸彦
- 豪華俳優陣の共演
ここに注目です
「天空の蜂」に続き、「人魚の眠る家」でも東野圭吾さんの作品を原作に堤幸彦監督がメガホンを取ります。
人魚の眠る家のあらすじ
人魚の眠る家は、脳死がテーマの泣ける小説です
薫子と和昌の娘.瑞穂がプールの事故で意識不明になり、やがて脳死状態であると診断される。
水難事故で娘が脳死(脳は死んでいるが、身体は生きている)状態になった家族の物語です。
娘の脳死を受け入れられない母親は、娘を家に連れて帰り、周囲を驚かせる方法で介護を続け、娘の身体を生かし続けていきます。
人魚の眠る家の感想
すごく涙が出てしまうとても感動するストーリーでした。
薫子の娘が突然プールで溺れてしまい、意識不明の重体になったときはとても切なかったです。
この作品の一番切ないと感じたところは、瑞穂の従姉妹である同い年の若葉と二人でプールを楽しんでいたのです
が、若葉がお気に入りの指輪をプールに落としてしまったことが原因で、瑞穂が一生懸命取ってくれようとしたためだったと分かったとき、すごく心が苦しくなっていまいました。
まさか指輪が原因で溺れてしまったと思っていなかった
若葉の思いや、瑞穂がすごく優しい子だったなと感じてしまったシーンだった
すごくもどかしい気持ちになってしまいました。
この家族が娘にしていることは、正直受け入れることが難しいです。
小説内でも親戚たちは「理解できない」とその家族の行動に理解を示せず、離れていく人もいます。
どんなラストになるのか、この家族は救われるのか、とヒヤヒヤしましたが、そこはさすが東野圭吾さん。
家族も読者も納得のいく終わりを用意してくれていました。
ラストシーンの考察はこちらです↓
ラストシーンがどういう意味かは私達読者が1人1人考えていくのが小説なのですが、
これは命の大切さを描いた物語だと思います
意識のない娘に対してどのような感情を、両親は持つか
すごく克明に描かれていますよね
2位 流星の絆(ドラマ・原作小説)
兄妹で、親の死の真相を刑事とともに探していくお話です。自分の親がなぜ殺されてしまったのか…。
兄妹で流星を見に行っている間に、一体なにが起こったのか…
兄妹で力を合わせて助け合い、支え合い、謎をとくためにがんばる姿に、感動します。
そして、いつも小さいときから、そばでみまもってくれていた刑事のおじさんが、心の支えになるシーンも、親代わりのようで感謝します。
けれど、物語がクライマックスにさしかかるころ、その刑事のおじさんの何気ない癖を目の当たりにします。
傘でゴルフのスイングする真似をする癖…これが何を意味するのか…。
親が殺されたあとに、犯人が忘れていったとされるビニール傘は持ち手が傷ついていて、ゴルフのスイングをしたあとがあるのです。
今でもその傘を証拠品として持っていることを、刑事のおじさんが知ることになります。刑事のおじさんの動向に異変がでてきたことに、兄が気づきます。
最後に、両親を殺したのは刑事のおじさんだということを突き止めるのです。
信じていた気持ちが崩れる兄…
自殺しようとする刑事のおじさん…
償って欲しいという兄の気持ちにこたえ、崩れ落ちるおじさん…。
兄妹は心に傷をおったものの、犯人がつかまり、新たな生活をスタートさせるのです。
最後の刑事の裏切りに鳥肌がたちました。忘れられません
3人の子どもたちが流星を見にいっている間に何者かに両親を殺されてしまい、
兄妹で助け合いながら犯人を見つけ出して自分たちの手で復讐しようとする物語です。
東野圭吾の作品らしく様々な伏線が張られた中で少しずつ犯人に近づいていくのです
宮藤官九郎さんの脚本なので、ミステリーのシリアスな展開の中にコントのような笑いもあり、見ていて引き込まれていく話の展開がとても面白いです。
最終的に明かされた犯人は、残された3人の子どもたちに目をかけていた両親殺害事件の担当刑事でもある柏原でした
兄妹の長男で事件の犯人の目撃者でもある有明功一と、目をかけてくれて信頼していた柏原が犯人だとわかって対峙するシーン
特に印象に残っていて好きなシーンです。
この作品が特に好きな理由は、キャストそれぞれがはまり役だと思えるくらい見事に役を演じきっていて
回を追うごとに続きが楽しみになっていく作品で何回見ても引き込まれてしまうところです。
嵐、二宮和也主演のドラマを観た後、この小説を読みました。
ドラマはクドカンが脚本でとても面白かったです。
小説は暗いのかなぁと思いましたが、テンポ良く色彩豊かでとても面白かったです。
東野作品は基本的に殺人事件が起きますが、この作品は血生臭くなく、最後のどんでん返し等はとても良く描かれていました。
ドラマで観たはずなのに、犯人はまさかこの人だったんだーと驚いてしまいました。
三兄弟の詐欺のシーンや心の描写、特に末っ子の女性心理が非常に良く描かれています。
東野作品にはあまり描かれていない二十代女性の恋する気持ちがとてもリアルで可愛らしく、一気に読んでしまいました。
また、洋食屋さんが舞台になり、ハヤシライスの美味しそうな香りが文面から溢れます。
カレーじゃなく、ハヤシライスというのがまたいいのです。
代表作のガリレオシリーズとは異なり、家族愛が作品のテーマであり、一人っ子の自分としては、こんなお兄ちゃんいたらいいなと思います。
3位 天空の蜂(映画・原作小説)
今回は映画「天空の蜂」を紹介します。
「天空の蜂」の主なあらすじはとある工業の工場試験飛行場の第3格納庫から、軍用巨大ヘリコプターの「ビッグB」が 「天空の蜂」というテロリストにヘリの操縦席のコントロールを遠隔操作で奪取されてしまいます。
その日は航空自衛隊に正式納入する式典が開催される予定 でしたが、「ビッグB」は大量の爆薬を積んだまま無人飛行をして福井県の原子力発電所の「新陽」の真上の上空に旋回していました。
そして奪取された新型 ヘリコプターの責任者であり開発者でもある湯原と上空にいる新型巨大ヘリの標的にされた原子力発電所の責任者の三島が協力してテロリストとの交渉と心理 戦で新型巨大ヘリの遠隔操作を止めて最悪の事故を防ごうと奮闘する物語です。
今作は現代の日本に皆さんが考えるべきである「問題」を徹底的に突き詰めた 作品だと思います。
もし「原発」が無かったら?
原発は本当に要らないものなのか?
「原発」がもたらす本当の恐怖とは?
そんな課題を見やすくクライム サスペンスに仕上げたかなり完成度が高い映画だと思います。ぜひ映画「天空の蜂」をご覧ください。
とある重工会社から巨大ヘリが盗まれ大騒ぎになります。
遠隔操作で離陸もできる優れもので、自衛隊との共同開発で、会社にとっても自衛隊ひいては国にとっても看過できない大事件。
そしてこのヘリは爆弾を積んで高速増殖炉の原子力発電に墜落されるという。 一体誰がどのように動かしたのか、また何のためにこのようなことをしたのか?
しかしそれだけでない問題が!
制作に関わっていた父親の幼い子供が機密満載で重要機密満載のヘリに、面白そう!
気軽に遊んでそのままヘリが飛び立ってしまう。
自業自得ではあるが子供というだけで責任能力ないからと、自衛隊員たちは命がけで救おうとする。
そしてなぜ福井の高速増殖炉を狙ったか…しかも科学者が。
ネタバレになるのであまり詳しくはこの結末が果たして正解なのか大いに考えさせられます。
世間の誤解を解くには子供を犠牲にしようが、この男のいう通りに墜落した方が良かったのでは…とは私の意見です。
とんでもない違反と多くの人の命をかけて子供だからというだけでなんのお咎めもなく、被害者ヅラしてる子供もその親もムカついた、というのが正直な気分です。
私が子供だから、とそれを擁護する大人が大嫌いだからですかね?
これからのエネルギー、一体どうするのが良いのでしょうか?
色々考えさせる作品でした。
これから自分たちで考えてより良い道を探すしかないのでしょう。
最後についてはこれが良いのかわかりませんが、これが東野圭吾だな、と思いました。
堅い話はそれまでにして、ヘリもレスキューも詳しい調査とさすが理系という頭の良さでとても詳しく内容が描かれる
割に、テンポよく話が進んでとても面白かったです。
社会派でありながらドキドキ、ワクワクを感じさせてくれるストーリー展開は相変わらずお見事です。
また、地道にコツコツ犯人探してくミステリーの王道も踏んでるのでとても面白くおすすめです。
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4位 赤い指(原作小説)
物語の中心になるサラリーマンの前原の家庭は、妻と中学生の息子と自分の母親4人
一見どこにでもあるような家庭だが、ある日突然大事件が起きてしまう。
中学生の息子が小学生の女の子を家に連れて来て、衝動的に殺害してしまう。
前原の妻は息子を守りたい為、どうしても警察に通報したくなくて、前原を説得し2人で近くの公園に遺体を遺棄してしまう。
息子は罪の意識が全く無く、引きこもりからくる異常者になっていた。
数日後遺体は発見されてしまい、前原の家を事件を追う刑事に目を付けられてしまいます。
この刑事は、のちにドラマや映画にもなった新参者の主人公の加賀刑事で、不審な点をどんどん解明しこの家族を追い込んでいきます。
これがすごく面白くてどんどん物語に引き込まれます。
いよいよ事件の真相がばれてしまいそうになって来て、前原はなんと犯人は自分の母親であると加賀に告白します。
認知症を理由に、誤って殺害したと嘘をついて息子を守ろうとしました。ボケてしまった母親は何もわからないから大丈夫だと思ったのです。
しかし加賀は何か不審に思い推理をして、遂に真相をあばきます。
そしてこの小説の最大の山場で感動的なところは、犯人に仕立てられた認知症の母親は実は何もかもわかっていてわざとボケた振りをして、犯人になってもいいと思っていたのです。
そして前原はものすごく後悔をするのです。とても名作だと思います。
最初に読んだ東野圭吾作品です。
認知症を患う母(政恵)とその息子一家(息子(昭夫)、その嫁(八重子)、長男(直巳))が同居している前原家が舞台です。
直巳はろくでなしで、ある日少女を家まで殺害してしまいます。目撃者は認知症の政恵だけ。
それをしった八重子は大慌てで隠蔽しようと考えます。
最初は自首を促した昭夫も、八重子の剣幕と自分の保身を考えて隠蔽に協力してしまいます。
少女の遺体を目につかないように公園の公衆便所に移動させたのです。
しかし、突発的に起きた事件、ましてや素人の前原家の隠蔽工作はすぐに刑事の目に怪しく映りはじめます。
このままでは事件の現場が前原家であることがバレるのは時間の問題であろと思われました。
そこで、前原夫婦がとった次の作戦は、認知症を患う政恵に罪を着せることでした。
認知症であれば、重い罪にならないだろうと踏んだのでしょう。
しかし、ネタバレになりますが、政恵は本当は認知症なんかではありませんでした。
居場所をなくした前原家で仕方なく認知症を演じていただけなのです。
題名である赤い指とは、政恵がわざと赤い口紅を手に塗り、この手で少女の首を締めたら口紅が付着しているはずだと警察ならすぐに突き止め、おかしいと判断されると、昭夫に向けて暗にメッセージを送っていたのです。
政恵は、今も大切に思う息子の昭夫に、間違いを正してほしかったのだと思います。
政恵が手にした杖に、昭夫が小学生の時に作った名札が今も大切に付けられていることに気づき、昭夫は崩れ落ちます。母の愛を思い出し、そんな母に罪を着せようとした自分を恥じます。
最後は親子の愛を取り戻し、直巳に罪と向き合うべきことを伝えます。
この作品は、東野圭吾作品にハマったきっかけです。
ミステリーの中に人間関係なども複雑に描かれており、名作だと思います。
5位 容疑者Xの献身(映画・原作小説)
ガリレオシリーズの長編の話で映画にもなった小説。
数学の天才の高校教師が隣に住む親子を救う為に完全犯罪を試みますが、かつての親友の湯川に事件の謎に挑まれるストーリー。
ドラマ自体も人気があって面白かったので映画を見た後にこの小説を読んだら読みごたえのある作品でした。
映画もそうだったのですが、人生に落胆していた石神が隣に住んでいる花岡親子に対する思いイコール、無償の愛と言う言葉が深い。
花岡親子に起きた不幸な出来事も悲しいけど、何も悪くないのに大学を追われた石神も不幸だけど、花岡親子を助ける為に完全犯罪をしていく石神は生き生きしていて生きている感じが小説でも映画でも表現しているのが良かったです。
何よりも湯川とのやり取りが1番穏やかな時間をすごしている石神には共感出来るシーンが沢山あった。
1番感動したのはラストシーンです。
湯川に全部謎を解明され、石神が護ろうとした花岡は逮捕され、それを見た石神の泣き崩れるシーンが映画で表現されていたのがグッときてしまいました。
このガリレオシリーズの中でいろいろと思う所もあるそし、奥の深い作品だと思いました。
2008年10月映画公開 興行収入49億2000万円 なんと言ってもこの作品が一番大好きです。
2007年にテレビ放送【ガリレオ】の爆発的な人気で注目度が高まっていたこと、また、直木賞受賞作品の映画で、事前の注目度も高かったこともあります
映画館にはガリレオファンが殺到したそうです。
もしかしたら、犯人になってしまった親子と、容疑者が幸せな暮らしをすることができたんじゃないか
と、幾度となく思えてくる描写がある
物語はどんどん悪い方向に進んでいくところが、とても切なくなりました。
また親子に対しても脅す一面があったが、それもまた親子を守るための行動だったことがわかった瞬間まじ泣けました。
いつ何時もずっと親子の幸せを願い、初めから全てを捧げるつもりでいたこと、わざと嫌われるようにしむけていたとこが感動でした。
最後には親子に気づかれてしまい自分の献身しようとしたことが無駄になってしまうが、それぞれが感動でした。
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6位 手紙(映画・原作小説)
主人公山田孝之演じる弟の視線で犯罪被害者、加害者について考えさせられる作品です。
山田の兄が弟の為に強盗殺人を犯してしまい、加害者の家族の苦悩が描かれた作品。
毎月来る獄中からの手紙を最初は読んでいたが、山田は売れない芸人で少し注目を浴びるようになってからネットから犯罪者の弟であることが知られてしまう。
就職するにも何にしても常にそれが付きまとい孤立する。沢尻エリカ演じるある工場で一緒に働く女性は全て分かった上で山田のそばにいる。
違う女性と交際しても調べられてやはり兄のことでダメになり自暴自棄になって兄との手紙のやり取りをやめてしまう。
しかし沢尻が黙って山田に扮して代わりに手紙を出していた。沢尻と結婚して子供が出来てもどこからか兄のことが知られて子供までも差別される。
考えさせられるのはやはり犯罪者の家族はいつ許してもらえるのか?
でも被害者になったら私は許せるのか?
ということ。
そしてLINEやメールではなく手紙ということ。
感動したのは芸人として兄のいる刑務所に慰問した時の兄の姿。修行僧のようだった
弟思いの兄の1つの行動から起きてしまった殺人事件。
心の焦りと、憎しみが一文一文から伝わってくる作品です。
刑務所にいる兄は、外の世界の様子を知ることもなく、弟の様子だけを第一に考え過ごします
弟にとっては、殺人者の家族。
というレッテルとともに社会を生き抜かなければならない、苦しい状況があります。
2人の気持ちはすれ違うばかり、弟は兄と縁を切る道を考え始めるのです。
- 自分の幸せを選ばなければならない。
- 自分の身を守らなければならない。
周りから後ろ指を指されながら、懸命に生き抜く姿は、涙なしでは読み続けることが難しくあります。
同じように、妹と弟がいるため、作品への感情移入がとても早かったです。
自分の道を切り開いた弟が、刑務所で兄を見つけるという最後のシーンがあります。
縁を切ったのに、知らないふりをしたいのに、まっすぐと自分を見つめる兄の姿に言葉をなくす弟の姿を想像をするだけで、心が痛くなるラストです。
そんな兄弟愛が描かれたこの作品は今もなお、お気に入りの作品です。
7位 マスカレードホテル(映画・原作小説)
マスカレード・ホテルは、ホテルが舞台となっています。
コルテシア東京というホテルが、連続殺人事件の次の現場になるということで、警察の潜入捜査が始まるのですが、東野圭吾さんらしく伏線が多くあり、連続殺人事件の謎も引き込まれてしまいます。
コルテシア東京で潜入捜査をすることになったエリート警察官の新田と、ホテルのキャリアウーマンの山岸尚美の掛け合いも面白いです。
初めはお互いに反発することもあったものの、次第にそれぞれの仕事に理解を深め、2人に信頼関係が生まれていくところが好きです。
2人共立場は違えど、警察官として、ホテルマンとしてのプライドを持って仕事をしており、そのような意識で仕事ができるのは素晴らしいことだなと感じました。
特に、山岸直美の「お客様には誰でも仮面がある。その仮面を剥がしてはいけない」という言葉は、深いなと考えさせられました。事件解決の過程だけでなく、仕事の意識についても考えることができる小説です。
映画がもうすぐ上映されるのですが今、映画化されるのか…と思いました。
いつも東野圭吾作品を楽しみにしています。
ドラマ化されたときも必ず観ていました。本を楽しみながら、どんな風になるのだろうと読みました。
ホテルへ宿泊するお客様についてですが、プライバシーがあるのでお客様について調べることは出来なく、ホテルマンとしてはお客様に快適に過ごして欲しいのですが、気になることが出てきます。
怪しいと思うと先入観が働き、登場する人、すべてが怪しく見えてきたりします。宿泊客の誰が怪しいのか、考えて読んでいるうちに時間が過ぎています。
特殊メイクをして年配になるというのは考えていませんでした。
宿泊客のなかで年配の方を想像していました。
年配の方には体力がない、筋力があるといっても若者ほどないのに、頭を働かせ考えました。
最近ではテレビでも特殊メイクをして年配に成り済まし、運動をするような番組がありますが、本が出版された当時は考えもしていませんでした。
結末はそうなるのか!!と楽しみながら読める本は東野圭吾作品です。
8位 ナミヤ雑貨店の奇跡(原作小説)
悪事を働いて逃走した3人組が夜逃げ込んだ元雑貨店の廃墟した店舗。そこの郵便箱に一通の手紙が入っていた。そこには雑貨店あての悩み相談が書いてあったが内容から1979年の人物からだと分かる。
仕組みは謎だがその相談に回答する3人は引き続き悩み相談を受け付けるのだが。
非現実的だけどでももしもこういう奇蹟があったらいいなぁと思わせてくれる優しい内容です。
主人公3人組は正しい事をしようとしてもうまくいかず結局悪事を働くついていない所が共感しやすく、それぞれに個性がありすんなり読む事が出来ました。
相談も何人か対応しますが
- 病気の恋人を抱えてのオリンピック出場に悩む女性
- 実家の魚屋を継ぐか夢の音楽の道を目指すか悩む男性、
- 昔一家で夜逃げをし今成功しつつ故郷に戻ってきた男性
など様々な相談者が登場しそれぞれが荒唐無稽ではなく、
ああ~分かる分かると頷けるものばかりでした。
最後に自分たちの故郷でもある施設を守る為(誤解でもあったのですが)女社長を解放して読後感もいいです。
ラストも時空を超えてナミヤ雑貨店のお爺さんからの回答もとても胸に染み入ります。
短編の中でかなりシリアスな内容もありますが連作短編のつながりも上手く、へこんだ時に読み返したくなる小説です。
9位 カッコウの卵は誰のもの・小説
この作品は、遺伝子•血縁をテ-マにしているにも、かかわらずハッピーエンドで完結したところに凄く心を奪われました。ドロドロした人間の心の中にある闇が、ぶつかり合うのかと思って読んでいきました。
しかし、東野 圭吾氏はそういうありきたりの方向へは、ストーリーを展開させませんでした。そして、さらに、東野 圭吾氏のファンになりました。
そのため、読み終わったあとは、ホッとしたというか、少し暖かい気持ちになることが出来ました。
あと、日本の男性には誰でもこの作品の主人公、緋田宏昌と同じような体験をするかもしれないと、思うと恐怖心がわいてきました。胎児の父親は母親に決定権があるしくみです。だから、やむを得ないのかもしれませんが•••。
愛する妻の死、それだけでも耐えかねる大事なのに、娘 風美が出産の記録もなく、実の親子ではないと、認識するしかないという現実を突きつけられるのは耐えかねます。
しかし、この作品の凄いところは、白血病患者である“上条 文也”が登場して、「必死で生きている平穏な親娘関係を自らの為に壊さないで欲しい。」と、伝え、自らは他界する道を選んだ。そのときの緋田 宏昌の気持ちを考えると、涙が出ました。
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10位 ガリレオ(ドラマ)
若く天才な大学教授の湯川の元に女性刑事が常識では理解が難しい難事件を持ち込み彼に科学的実験をさせて解決をしていく理論派のドラマ構成が良かった。
原作での湯川のイメージは名前通りの方らしいがドラマでは福山雅治が演じていてスカッツをしたりボクシングをするシーンはギャップが出ていて様になっている。
湯川が真顔で走っていくシーンは何か鬼気迫っていて妙だった。
柴咲コウのシリーズでは筑紫哲也が師匠として出て来た最終話での湯川と刑事の爆弾解除シーンでの笑えるやり取りが良かった。
湯川が思いついた公式をそこら中に書き付けて消さずに立ち去るシーンが度々みられる
吉高百合子のシリーズでは鏡に口紅で、会社のロビーのテーブルになど吉高が止めるのも聞かず書き込んでいくので彼女が横で悶絶する様子とフォローが面白かった。
吉高が犯人に尻を刺された最中に湯川と通話している最中だったが湯川が途中から普通に黒板に板書を始めたり見舞いに湯川が桃を持ち込んでくるのがおかしい。
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11位 祈りの幕が下りる時(小説)
この作品には冒頭で加賀恭一郎が幼い頃、家庭を捨て家を出て行った母親のその後の人生が書かれています。その事が、後に事件の謎をとく鍵になるのですが。
事件は有名脚本家角倉博美の幼なじみ押谷道子が殺害されたところから始まります。
過去に博美とは面識のあった加賀恭一郎がその事件の担当をするわけですが、なかなか先が見えてこない展開の中、他の事件の被害者の遺品から見つかった日本橋を含む12の橋の名前が記されているメモに注目し、その事と関連したある一枚の写真から加賀恭一郎は糸口をつかみ、終盤に入っていきます。
そして一番のみどころは、終盤に角倉博美(浅居博美)が過去に父親とふたりで夜逃げをしていく様がリアルに書かれているところです。
中学生の少女だった博美に何が起こりどうなったのか、そのあと父親とはどうなったのか、まさにこの事件の根っこの深さを知ることとなります。
話の展開が過去と現在をいったりきたりする作品は、前後の細かい描写を重視する
時としてわかりにくくなる場合が多いのですが、この作品は東野圭吾の執筆力によりわかりやすく出来ています。
そして、映画化もされているので(私はまだ見ていません)見比べてみたりして、楽しめる作品だと思います。
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12位 真夏の方程式(小説・映画)
海沿いの町での講演会のため、福山雅治さん演じる湯川が電車に乗っていると同乗していた少年とあるきっかけで知り合います。
その少年は湯川の宿泊する旅館の親戚の子供ということでどんどん交友を深めていきます。
そんな中宿泊客の1人が転落死してしまいます。
この事件を解決するべく調査を進めて行くのですがそのうち「1人の人間の人生を狂わせてしまう可能性」に気づき、、というあらすじです。
ミステリーがすきなのですがこのガリレオシリーズはきちんと見たことがなく、映画が上映されるということだったので友人と一緒に見にいきました。
まず、とても綺麗な海の映像がとても印象的です。
また全編を通して靄がかかったような、真夏のぼんやりとしたような感じが画面を通して伝わってきます。
湯川と一緒に行動する人がいつもの女刑事ではなく少年ということもあって、どことなく夏休みの最後の一週間のような、夏が終わってしまう切なさと静けさが漂っていてとても雰囲気の良い映画です。
その雰囲気が気に入り小説版も購入し愛読しています。
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13位 聖女の救済(小説)
東野圭吾の作品の中でも人気なガリレオシリーズの長編です。
しかし,今回はどちらかというと湯川先生がメインで出てくるというよりは,刑事組の内海さんや特に草薙さんがメイン
それも草薙さん好きな自分にとっても好きなポイントでした。
ガリレオシリーズといえば殺人事件で犯人を捜すことが面白さの醍醐味であります。
しかし,読んでいくと,この長編では,犯人が私にも,作品中の内海さんにも結構早い段階でわかっておりました。
そのため,この作品での一番の面白さというのはトリックということになります。
今回の事件では犯人は分かってもトリックが分からない
もやもやと抱えて読み進めていき,
湯川先生がトリックが浄水器のカートリッジにあるとわかるところでハッとするような感覚がして,とても面白かったです。
この話はドラマでの実写化もしていたが,小説を読んでいった時のほうが謎の解けないもやもや感や分かった時のすっきり感がよかったです。
14位 秘密(小説)
最後まで真実がわからない神秘的な作品だと思います。
初めて読んだ学生の時には衝撃過ぎて、何度も読み返しました。
内容もそうですし、ラストもとても魅力的でこの作品で東野圭吾さんの作品のとりこになりました。 事故で亡くした母親がそのまま娘にのりうつる。
今までにも誰かの霊がのりうつるような話はありましたが、この話では実の父親と娘、そしてなくなった母親との関係がとても繊細に描かれています。
ありそうで、今までになかった作品です。
それに加えて、ラストははっきりとは描かれておらず、読者がどう思うのかそれぞれに考えさせられます。
昔この本を読んで友人とどう思うか語り合ったのを思い出します。 それぞれに思うことが違い、ラストは自分で楽しめるところもよい小説の一つだと思います。
父親と娘の関係。これが難しく、そして大胆に展開していくストーリーに、時間を忘れて引き込まれる作品です。
何度も読み返し、私の中の大好きな小説のひとつです。
私は元々、読書をあまりしなかったのですが、偶然「秘密」を読んで、東野圭吾の作品をもっと読んでみたいと思いました。
「秘密」は主人公の妻が、ある日突然バスの事故で亡くなってしまい、同乗していた娘は奇跡的に助かる
ですが、生き残った娘と亡くなった妻の中身だけが入れ替わってしまい、見た目は女子高生となった妻と主人公が暮らしていく話です。
入れ替わってしまったことが周囲にバレないように、この「秘密」を守るべく、若い娘になってしまった妻にどう接していけば良いのか悩み、葛藤する主人公の姿が描かれています。
見た目はわが子であり、中身は妻であり、どちらも愛する対象です
同じ「愛する」でも
- 「わが子が可愛くて愛おしい」という意味の「愛する」と
- 「一人の女性」として「異性」として「愛する」とでは
まるで意味が違います。
この現実ではあり得ない設定がおもしろく、その世界にどんどん引き込まれていきました。
推理ものが多い東野圭吾の作品の中で、この作品は他とは違った作風で、これを読むと東野圭吾のイメージが変わります。
妻と娘が事故に遭ってしまう。
妻は亡くなり、娘は一命をとりとめるも目を覚ました娘は娘であって、娘でない。
姿は娘だけど中身は妻だった。 この不思議な関係の二人の生活が描かれています。
とにかく切ない。 主人公と妻の感情の動きにこちらも揺れ動きます。
ミステリーではないですが、最後にハッとする出来事があり、これによりなんともいえない気持ちで読み終わります。
ふたりがお互いに相手を想うがゆえにぶつかります。
どうすれば、なにが幸せなのか。 相手の幸せを願っても自分の気持ちも押さえられない。 痛いほどに苦しさが伝わってきます。
特に主人公。 妻を愛して愛しすぎているため、娘の身体の妻の生活に干渉してしまう。 ズレが大きくなっていきます。
ただ、お互いの幸せを願っての行動が果たしてほんとうに幸せなのか。 よくわからないまま終わりました。
きっと誰にもわからない。
恋愛小説には全くと言っていいほど興味がないのですが、これは好きです。 これから先も主人公は苦しむのかな。
主人公にとっては秘密は秘密のままがよかったのでは、と感じずにはいられません。
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15位 白夜行(ドラマ・原作小説)
テレビドラマを見てから原作を読みました。
主人公雪穂が幼い時から女性である事を使いのしあがって行く姿にどんどん引き込まれていきました。
もう一人の主人公亮司が執筆当時に最先端と思われるキャッシュカード偽造やゲームソフトのコピーに手を染め雪穂とは直接関係がない所でどんどんダークサイドに落ちて行く姿にもページが進みました。
- 小学校時代の事件から二人は強い絆のようなもので結ばれていたのか
- 亮司の雪穂に対する尽くしッぷりが異常なのか雪穂が男を操るのが上手いのか…
小説とはいえ亮司のような存在の人間が近くにいたら人生変わるかもと思ってしまいました。
年代を追って二人の環境が変わっても次々とダークな事を画策し実行成功して行く姿に惹かれどんどんページが進みました。
亮司の父親が刺された事件の捜査をし2人を追い続ける笹垣刑事の存在も大変大きく登場してくると亮司捕まるのか…
とハラハラし昔の刑事さんという雰囲気
昭和から始まる話の内容にマッチしていて良かったです。
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16位 片想い(小説)
大学でのアメリカンフットボール部の仲間たちとの同窓会の帰り道
同窓会に参加していなかった元マネージャーの日浦美月に出会った西脇哲朗が主人公です。
美月は哲郎に昔から性同一性障害で苦しんできたこと
また、今は男として生きていることを告白します。
美月の告白はそれだけで止まらず、
「彼」が犯してしまった殺人についても哲郎と哲郎の妻であり同じく元マネージャーの理沙子に告白します。
他の元アメリカンフットボール部の仲間たちを巻き込み、
友情関係、信頼関係など、30代を過ぎた彼らの苦悩を描く傑作長篇ミステリーです。
「性のあり方」に悩む美月の生き様を通して、タイトルに込められた想いを痛感することができます。
性同一性障害が取り扱われているこの作品が2004年に書かれた
作者である東野圭吾氏の才能と先見の明を思い知らされます。
作者は作品の中で「男と女はメビウスの裏と表の関係にある」と表しています。
私たち人間は男女など物事に境界線を引きがちです
男だからこうとか、女だからこうでなければならないとか
そんな風にきっぱりと分けることなどできないのではないでしょうか。
きっとそれぞれの人の中に所謂男のような部分、女のような部分があるのでは。
ミステリーとしての傑作だけではなく、ジェンダーについてとても考えさせられる良い作品です。
17位 名探偵の掟
これは、普通の探偵小説じゃないです。
まともな探偵小説とは大きく違っています。むしろ、探偵小説を揶揄したふざけた内容の物語です。
過去に松田翔太を主演でドラマ化されたことがあって、かなり有名な作品です。
探偵小説を斜に見たような目で、悪ふざけとして再現しています。
そう言うとどんな物かわかるでしょう。
探偵小説で使っていた様々なトリックを小馬鹿にして、実際にしたとしてもあまりうまくいかないみたいな感じです。
内容は、天下一という迷探偵が出てきて、警察が解決できないような難問を得意の推理で簡単に解いていきます。
そこに小賢しい部分が幾つもあって、読者を笑わせるような設定になっています。
ミステリーの謎解きが抱えている問題点について深く洞察するような感じで軽く解いていきます。
だから、ミステリー好きが居ても、腹を立てずに大笑いしてしまう。
作者が普通の作家が気づかない視点があるからですか。
それを見たら、探偵小説とは、掟に縛られた物だと気づいてしまう。
お約束毎によって全てがうまく動いているのです。
18位 夜明けの街で 映画
不倫を題材とした映画で、そのようなシチュエーションに取りあえず憧れます。
女性主人公が、深田恭子なので、これ以上の配役はありません。
男を誘って、不倫関係に落とし入れ、かつて不倫していた親への復讐が叶う
男とサヨナラするのは、モテる女性〜深田恭子ならではの魅力があるので、返って清々しさを感じます。
最初から本気で不倫する気が無い深田恭子に騙された男
この男は、本気になり、良妻を裏切り、関係を続けようとするのが、とても滑稽です。
物語は、不倫に進む男女の葛藤と思いきや、最後に深田恭子の意図していた似非不倫が明らかとなり、男の惨めさが際立ちます。
不倫は、本気にはなってはならず、楽しむもの
その為には、冷静さと、相手の心の底を探らないと、惨めが待っているだけと思いました。
殺人事件が絡むサスペンス映画ですが、展開の奇抜さよりも、
深田恭子の強さ、
相手男の間抜けさ、が際立ち
不倫しても、冷静さがあれば、男も何かおかしいと見抜けたであろうと、理性の大切さは何よりも勝ることを理解させてくれた作品でした。